秋田銘菓「金萬」とは
秋田のおみやげと言えば「きりたんぽ」、「いぶりがっこ」、「稲庭うどん」などの代表的なものから「しょっつる」など少し聞き慣れないものまで、食卓にあがるようなものがたくさんあります。ただ、これらをおみやげに買っていくとけっこうな重量になります。他県のおみやげと言えば、たいていお菓子で、軽いけどかさばるものが多いように思います。では、秋田のおみやげになりそうなお菓子はどういったものがあるのでしょうか。
新幹線こまち号に乗車した際、車内販売リストに「金萬」とありました。秋田出身の私は、「なぜこんなところに金萬があるのかな?」と思いました。私がなぜ驚いたかというと、金萬は日常で口にできるほど、地元民には身近なお菓子であり、子どもの頃からずっと食べていたからです。それが新幹線内で販売されているということは、秋田を代表するお菓子ということになるのでしょう。
http://www.caoca.net/shop/detail.html?shop_id=60
かつて、秋田のローカルテレビでは、外国人の方が金萬を食べながら「きんま~ん、おいし~!」、「28個食べました!」というCMが日常的に流れており、これを知らない県民はいないというほどでした。私は現在、アラフォーで、物心がついたときからこのCMを見ていたので、金萬はかれこれ30年以上の歴史があるんだと思います・・・祖父が知っているぐらいだからもっと前でしょうか。なぜ日本人ではなく外国人をCMに起用したのか、28個の意味は?なんとも謎が多い商品です。
さて、この金萬、箱を開けると丸いものが縦横きれいに並んでいます。見た目はとてもシンプルで、厚さ1cmほどの円柱形の形をしており、黄色い生地の真ん中には小判型の「金萬」という文字が刻印されています。外はカステラ生地でふんわりしており、噛んでいくうちに中に入っている白あんの甘さが口いっぱいに広がっていきます。片手でつまめるサイズで、何個でも食べられそうです。でも、さすがに28個は無理です!
秋田銘菓「金萬」おすすめポイント
金萬は10個、20個、30個入りがあり、それぞれ税込み価格648円、1296円、1944円とおみやげ品としてはわりとリーズナブルな価格になっています。また、コンパクトながらほどほどの重みもあり、箱入りであれば取引先へのおみやげとして出しても恥ずかしくありません。金萬の箱は包み紙も昔ながらにシンプルでオレンジとシルバーの円が描かれています。上品な和菓子の雰囲気を醸し出していますが、食べてみると実は日本茶でも紅茶やコーヒーにも合うし、子どもから大人まで口から外れることがないのでどこに持っていっても喜ばれます。
ご自宅用であれば、箱のない真空パックのみの商品のほうがかさばらなくて持ち運びが便利です。お客さんに出すときのコツとして、斜めに立てかけたり、ピラミッド型に積み上げたり、ちょっとした工夫をするとぐっと高級感が増します。
私は秋田駅のホームの販売所で自宅用にパックのものを購入しますが、家まで待ち切れずに一袋は新幹線内で間食してしまいます。パックも箱入りと同じ値段になります。
最近では、個別包装されたミニサイズの金萬もあるので、用途に合わせて購入するのもよいでしょう。ミニサイズは通常の半分以下のサイズで、本当にかわいらしいです。
金萬のお店、おいいしい食べ方
金萬は秋田駅ビルのトピコ内に店舗を構えています。また、新幹線のホームの売店でも購入できます。それから、新幹線内でもお買い求めできます。もし各所に配り終えて足りなくなってしまった場合は、東京のアンテナショップ(千代田区有明町の秋田ふるさと館、港区高輪のあきた美彩館)でも購入できますし、通信販売では秋田県物産振興会楽天市場でも同等の値段で購入することができます(別途送料がかかります)。
ここまで手軽に購入できるとなると、秋田のおみやげというよりはやはり庶民の常備菓子というイメージが強いです。しかし、悲しいことに金萬の賞味期限は約1週間・・・少しずつ召し上がりたい方は冷凍保存をお勧めします。
と、ここまで真空パックの商品の話をしてきましたが、実は「生金萬」というのが存在します。秋田県の本店と一部の支店で取り扱っています。
こちらの賞味期限はなんとたったの3日!大人になって真空パックの金満を食べたとき、食感などが進化したと思っていましたが、幼少期に食べていたのはこちらの生金萬で、食感が違って当然でした。生金萬のほうがふわっともちっとしていますので、どうしても食べたい方は秋田まで足をお運びください。
ちまたでは真空パックの金満を電子レンジで少し温めて食べる方法が話題になっています。生金満とはまた違う食感ではありますが、これはこれでおいしいと思います。
後日談として金満は昭和28年に誕生したそうです。CMの「28個食べました」は、この28年にかけていたのでしょうねと30年経ってようやく意味がわかりました。今は全国区になったので、CMもおしとやかな感じになっています。
金萬の商品情報・賞味期限・製造者
商品名 | 金萬 |
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製造者・販売者 | 株式会社秋田県物産振興会 |
住所 | 秋田県秋田市中通2-3-8アトリオンB1F |
賞味期限 | - |
購入場所 | 秋田駅ビルのトピコ内 |
価格 | 10個648円、20個1296円、30個1944円(それぞれ税込) |